二足歩行の恩恵と代償

カラダ

この地球上で唯一2足歩行ができる人類。他の動物は基本的には4足歩行です。ゴリラやチンパンジーなどは立つことができますがあくまで一時的です。

2足歩行の恩恵として、

  • 大きな頭(脳)を支えること
  • 長距離を効率的に移動できること
  • 作業として、道具や手を支えること

があります。

もちろん代償もあります。

  • 肩こり、腰痛、ひざ痛などの関節痛
  • 内臓の病気リスク
  • 転倒

です。

ここからは2足歩行のできるヒトの特徴をチンパンジーと比較して挙げていきます。

頭が大きい

ヒトの頭は大きい。他の動物より大きなを持っています。宇宙人の予想図はもっと頭が大きいと予測されていますね。頭の大きさは知能の高さが表れています。

頭の下に背骨が繋がっている

重たい頭を支えるために、ヒトの首の骨は頭の下から繋がっています。それって当たり前?と思うかもしれませんが、他の手足をもつ動物たちは頭の後ろから背骨へと繋がっています。

肩や腕、首の筋力低下

人のカラダは4足歩行の動物たちと比べて、肩や腕、首まわりの筋肉量が圧倒的に少なくなっています。4足歩行動物は両腕で体重を支え、歩いたり、木に登ったりします。また、食べ物も硬いモノを噛み砕いて食べる必要があります。こういった日常的に使う頻度が高いので強靭な筋肉を持っていると言えます。逆にヒトは技術の進化に伴い、力を入れる場面がどんどん少なくなっています。

骨盤の大きさの違い

ヒトの骨盤は内臓を支えられるように広くなっています。対してチンパンジーの骨盤は縦に長いつくりをしています。

腰椎の弯曲

急に難しい言葉が出てきました、腰椎?弯曲?

腰椎とは背骨の中でも腰の部分の骨のことをいいます。↓赤丸。

弯曲とは橋のようにアーチ型になっていることをいいます。ヒトの腰椎は上の図では少しわかりにくいですが、赤丸部分の骨の配列が

( ←こんな曲がり方のことを前弯と言います。

つまり、背中が反るように前弯しています。この反りがあることで、2本の足のみで重たい頭や内臓などを支えることができています。

4足歩行の動物では、手足を軸にアーチ型に背骨の配列が出来ています。手足がしっかり地面についているので、姿勢としてはヒトよりも安定感があります

股関節がまっすぐ

股関節は足の付け根の関節です。まっすぐとはどういうことか?

4足歩行を、自分のカラダで実践してみてください。

股関節はどうなっていますか?

90°まではいかなくても、確実に股関節は曲がっていますよね。そして、ずっとやっていると腕がツライ。。。これで生活したら腕の筋肉はバッチリ鍛えられそうです。

4足動物は常にこの股関節が曲がった状態になっています。

対してヒトは2本足で立つことによって、まっすぐになる以上に、後ろにも伸びますね。この後ろにも動く股関節があることでスムースな2足歩行が成り立っています。

腕よりも脚が長い

このイメージはあまりありませんでいたが、改めてチンパンジーを思い出すと、

脚が短いというよりは腕が長いのがチンパンジーやゴリラですね。確かにゲームなどでも、サル系のキャラクターの必殺技で、足技ってあまり聞かないですもんね。どんなに短足と言われても、腕よりも脚の方が長いのがヒトです。

2足歩行の代償

2足歩行へ進化した人類はその知性を生かして、便利な道具を次々と作り出しました。車や電車、パソコンなど多岐に渡ります。ケーキやチョコレートなど美味しい食べ物も作り出しました。素晴らしいです。また栄養価の高い食べ物が増えており、高身長化が進んでいますね。

そんな便利になった世の中ですが、手に体重をかけて動く場面や硬いものを食べる習慣はどんどん減っています。もともと首や肩周りの筋肉が無いのに、さらに弱くなっているのが現代人です。近年は歩く場面も減り、足の筋肉も弱くなっています。

ヒトの頭は体重の約8%の重さがあります。片腕は約6%なので両腕で12%です。頭と腕だけでカラダの20%の重さがあります。体重60kgのヒトでは12kgですこれを肩周りの筋肉と骨で支える必要があります。

ずっと同じ姿勢でいたり、筋力が弱くなったりすれば肩こりになるのは必須です。腰の負担ともなるとさらに大きくなるので、腰痛はヒトの使命ともいえましょう。

今日はここまで。

正しい姿勢と適度な筋トレは健康維持には欠かせません。今後もヒトの使命に負けないような情報を発信していきます。

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