筋トレは毎日少しずつでも効果がある【プロが注意点を徹底考察】

プチネタ
筋トレ初心者
筋トレ初心者

筋トレって毎日少しずつでもやれば効果があるっていうけど本当なの?

少しずつってどのくらいなんだろう?

まー
まー

結論は少しずつで大丈夫!この記事を読めば「筋トレって意外とラクかも?」と思えるかもしれません。その理由を現役理学療法士の私が、注意点と合わせて解説していきますね!

  • この記事でわかる事
    • 筋トレ効果がでる最低限の回数
    • 筋トレを少しずつやるメリットとデメリット
    • 毎日続かない筋トレを防ぐコツ
    • 新しい筋トレ方法の提案
まー
まー

筆者の簡単な紹介

  • 総合病院の現役理学療法士
  • 訪問リハビリ兼務
  • バスケットは元国体選手

訪問先のご家族や介護予防教室でのよくある質問が”筋トレの回数について”です。

筋トレしたいけどよくわかんない。

こういった方がほとんどなんですね。もったいない。

筋トレの回数設定を間違えると、大切な時間のムダに繋がります。

筋トレの知識をつければ、楽しく、そして無理なく続けることができることでしょう。

10年20年先の健康を手に入れるためにぜひ最後までご覧ください。

筋トレは少しずつでも効果がある!毎日は不要!

結論から言うと筋トレは少しずつやれば効果が出ます。毎日は不要です!

むしろ競技レベルを目指していないのであれば、少しずつの筋トレをおすすめします。

と言うのは筋肉はすぐには増えないから。

ヒトの特性上、筋肉が増えるには数ヶ月かかることがわかっています。

また筋トレは負荷をかけて筋肉を壊す作業。毎日やっていたら回復する時間がありません。

なので体型、姿勢改善のためなどの筋トレは「少しずつ、長く続ける」が不可欠なんです!

筋肉を大きくするには時間がかかる

基礎研究によれば、筋トレによる筋肉の太さに変化が現れるには8~12週間かかるとされています。

つまり2~3ヶ月は筋トレを続けないと効果が無いということ。

強い負荷をかけるよりも、長く続けることの方が筋トレにとって重要度が高いと言えます。

まー
まー

ちなみに筋肉の衰えは、「約7日の寝たきりで始まる」という研究結果があります。衰えの速度はめちゃめちゃ早い。

短期間の筋トレは神経の強化にすぎない

2週間スクワットしたら、階段を上がるのがラクになったよ!筋肉がついたんだなきっと!

まー
まー

油断禁物!それは筋肉が増えたのではなく、筋肉の反応がよくなっただけですね!

少し専門的な話をします。

筋肉というのは筋繊維の束が集まって構成されており、1つの神経がその中の筋繊維をまとめてコントロールしています。

筋肉イメージ

例えば筋繊維が100本あるとします。

普段の生活では3割の30本程度しか稼働させていなかったとしましょう。

筋トレをするといつも以上に筋肉に負荷がかかるので

筋肉
筋肉

やばい。もっと動かさないと!

となり、神経は一時的に30本から50本の筋繊維に命令し、結果的にパワーが上がります。

でもこの効果はあくまで一時的。

また筋肉を使わない生活に戻れば、神経も30本稼働の省エネモードに戻ります。

つまり短期間の筋トレの効果は、神経のさじ加減が変わっただけで筋肉量が増えたことにはならないのです。

筋トレの効果的な回数、頻度はどのくらい?

理論的に言えば、8~12回程度の筋トレを週に2~3回やると言うのが一般的です。

毎日どころか3日に1回くらいのペースでも筋肉はついてきます。

もちろん運動経験や目的によっても変わってきます。

アメリカのスポーツ医学会のデータを参考にするとこんな感じ。

  • 運動初心者=2~3回/週
  • 運動経験者=3~4回/週
  • アスリート=4~5回/週

(運動経験=半年から数年間運動をしている)

アスリートでも週に2~3日は休息日が必要なことがわかりますね。

まー
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頻度も回数も重要なんですが、もう1つ重要なものがあります。

それは筋トレの強度。

筋トレの強度に関してはRM(Repetition Maximum:最大反復回数)が基準となります。

筋トレに重要なRM(最大反復回数)とは

RM(Repetition Maximum:最大反復回数)とは、ある負荷量に対して何回運動が行えるかの単位のこと。

1回だけならできる運動が1RM、100回までできる運動なら100RM

筋トレをする上でもっとも重要なのがこの1RMを知ることなんです。

まー
まー

1RM=筋肉の限界のこと!

と言うのも筋トレに関するほとんどはこの1RMを基準にして研究をしているから。

1RM(筋肉の限界)を知っていれば効率よく筋肉に負荷をかけられるだけでなく、ケガの予防もすることができるのです。

ということは、一度は筋肉の限界までトレーニングしなきゃいけないんですか?

いや、しなくても大丈夫。してもいいけどケガをします。

実際に1回だけしかできない運動(1RM)をやったら、関節を痛めたり、肉離れを起こしたりなどタダでは済まないので独断での挑戦はやめましょう。

ちなみにどうしてもって人はスポーツジムなどでマシントレーニングを利用することで、調べることができますよ。

目的をはっきりさせれば1RMをしらなくても適切な負荷量は探せます。次で説明しますね。

最適な負荷量の目安

  • 筋肥大→12回まで頑張れる運動
  • 筋力増強→20回まで頑張れる運動
  • 筋持久力向上→20回以上頑張れる運動
まー
まー

臨床現場で1RMの負荷をかけるとケガにつながるので、目的別で次ような数字を目安に運動メニューを考えています。

%1RM反復回数筋トレ効果
85~1001~6筋肥大
70~856~12筋肥大
60~7012~20筋力増強
~6020~筋持久力向上
運動負荷の参考表

多くの人はゴリゴリマッチョ(筋肥大)を望んでいないと思うので、筋力増強や筋持久力向上目的の12回以上を続けられる負荷量が適切と言えますね。

もう少し詳しく解説していきましょう。

筋肉を大きくしたい(筋肥大)

とにかくカラダを大きくしたい!

という方にはかなりの負荷量が必要になります。

%1RM反復回数筋トレ効果
85~1001~6筋肥大
70~856~12筋肥大
60~7012~20筋力増強
~6020~筋持久力向上

目安としては1RMの70%以上。

つまり、連続12回以上できないような運動が必要ということ。

この1RMの70%以上というのは筋肉の中でも白い筋肉(TypeⅡ)速筋と呼ばれる筋肉を使う条件です。

筋肉の種類(TypeⅠ.Ⅱ)については”筋肉にも個性がある”の記事で解説しています。

まー
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理想の運動方法は、筋肉の収縮と伸長を1~5秒間行う。回数は1~12回を1~3セット、セット間の休憩1~2分というところでしょう。

筋収縮と伸長の具体例としてはスクワットがあります

  • 5秒間で腰を落とす(大腿四頭筋の伸長)
  • 5秒間で元に戻る(大腿四頭筋の収縮)
腰を落とすのがコツ

”5秒間”という条件がつくと劇的に効果が高まりますよ。

パワーをつけたい(筋力増強)

キュッと引き締まった力強いカラダになりたい!

「カラダを大きくしたくはないけど、パワーをつけたい」というのは筋トレの目的としてはかなり多い印象です。

つまり”無駄がなく、引き締まったカラダ”は誰しもが望んでいるのでしょう。

%1RM反復回数筋トレ効果
85~1001~6筋肥大
70~856~12筋肥大
60~7012~20筋力増強
~6020~筋持久力向上

そんなカラダづくりの運動負荷の目安としては1RMの60~70%

つまり12~20回くらいならできる運動をすることですね。

この負荷はインナーマッスルとアウターマッスルをバランスよく刺激することができますよ。

まー
まー

セット間の休憩は少し長くしても大丈夫。筋収縮と伸長を1~5秒、12回~20回を1~3セット、セット間の休憩2~3分という感じです。

筋収縮5秒が辛ければ、3秒、2秒と減らして、まずは12回連続でできるように調整していきましょう。

体力をつけたい(筋持久力)

疲れにくいカラダになりたいな〜

このように体力アップしたい場合はウォーキングなどの軽い負荷が有効です。

%1RM反復回数筋トレ効果
85~1001~6筋肥大
70~856~12筋肥大
60~7012~20筋力増強
~6020~筋持久力向上

体力をつけるには赤い筋肉(TypeⅠ)遅筋を鍛える必要があります。

この遅筋を動かす運動の目安は、運動中に会話できるかどうかです。

というのも遅筋が働くには酸素が必要なので、会話できないくらいの運動では十分な酸素が足りない可能性が高いです。

まー
まー

運動の目安はおしゃべりできるくらいの負荷で、20回以上の運動を数セット。休憩時間は1分未満が良いでしょう。

筋トレを少しずつやるメリット

  1. モチベーションを維持しやすい
  2. 筋肉痛が少ない

モチベーションを維持しやすい

筋トレにはモチベーションの維持が欠かせません。

「毎日やらなきゃ」と思うと結構負担に感じますよね。

仮に毎日やろうとしていても1日でも間が開いてしまうと、“挫折感”に繋がります。

この”挫折感”はかなり厄介で一瞬でやる気を奪います。

まー
まー

僕はドラマ放送を1週でも見逃すと、次回から見なくなります。

たまに忘れても週2~3回やればOKなんだとわかっていれば、“挫折感”が無くなり、長続きに繋がります。

筋肉痛が少ない

筋肉痛もまた“挫折感”の要因の1つです。

しかし筋肉の成長には筋肉痛は欠かせません。

なので回数を少しずつ調整していくことで激しい筋肉痛を防ぐことができます。

だんだんと筋肉痛も「筋トレが効いてるんだ!」と思えるようになれば、あなたの筋トレライフは確実に成功に向かうでしょう。

まー
まー

筋トレを少しずつやることは、最も重要とも言える「継続」を助けるメリットが大きいと言えますね。

筋トレを少しずつやるデメリット

  • 達成感がイマイチ

デメリットは達成感が得られにくいことです。

なんせ少しずつなので1~2週間ではカラダの変化を感じられないかもしれません。

なんだ。やっても意味ないじゃん。

ただ、ここでやめてはもったいない。

筋肉の仕組みをおさらいすると、

筋肉が増えるには8~12週間必要」

この事実は変えようがありません。

まー
まー

とは言え達成感が感じられないのは“挫折感”の要因であり、重大な問題です。

では次に続かない要因、その回避方法について解説してみます。

筋トレが続かない人の共通点

筋トレはなぜ続けることが難しいのか?

僕は数多くの筋トレ挫折者をみてきました。かつての僕もその一人。

その人たちの共通点は以下の3つでした。

  • 筋トレの時間がバラバラ
  • 筋トレの為の準備が多い
  • 筋トレが決まっていない

筋トレの時間がバラバラ

筋トレのための時間が決まっていないのは危険です。

というのも習慣化に繋がりにくいから。

「ご飯を食べたら、歯を磨く。」

これは当たり前ですよね?

でも「口の中が気持ち悪くなったら歯を磨きましょう。」となったら1日3回磨きますか?

僕は正直怪しいです。笑

筋トレが続かない人はこのように自分の意思任せであることが多く、習慣化できていません。

継続するには条件反射のように生活に組み込む必要があるのです。

筋トレする前の準備が多い

筋トレするときに準備が多すぎるのも問題です。

理由は準備することを考えて面倒になってしまうから。

まー
まー

僕は完全にこのパターン!

筋トレ用のウェアやシューズ、公園への移動など準備が多すぎると週2~3回と言っても、かなりの労力が必要です。

少しずつやるのが前提なので、普段の格好でいつでもどこでもできる筋トレがおすすめですね。

筋トレが決まっていない

これも結構多い印象です。筋トレ自体が決まっていないパターン。

筋トレを考えるだけで嫌になってしまいますよね。

さらに筋トレが一定に決まっていないのは、続けていても効果も出にくいので要注意。

続かない筋トレとは?

続かない筋トレよくある3例を紹介します。

  • 曖昧な目標
  • 負荷が強すぎる
  • 毎日筋トレ

最初にどんなにやる気があっても誤った筋トレ方法をしていれば、続くはずもありません。

続いたとしても効果が出にくいので、チェックしてみてください。

曖昧な目標はNG

早速ですが、あなたの筋トレの目標は何ですか?

  • カラダを大きくすること?
  • カラダを引き締めること?
  • 体力をつけること?

これらは効果を出すために大切ですが、まだ曖昧です。

というのもゴールが決まっていないから。

カラダを鍛えた結果どうなりたいかをイメージできていないと、「今のままでもいいや」と投げ出してしまいがちです。

例えば、

  • カラダを大きくして、部活で活躍したい
  • カラダを引き締めて、モテたい
  • 体力をつけて、富士登山がしたい

そう。どんな理由でもいいんです。

筋トレを続けた自分をイメージすることでモチベーションアップに繋がりますよ。

負荷が強すぎるのはNG

早く筋肉をつけたいからと言ってハードな筋トレをするのはよくありません。

筋トレ中のケガ激しい筋肉痛がやる気を奪います。

負荷を高めたところで筋肉が増えるのは結局数ヶ月後。

ゆっくり、のんびり続けましょう。

毎日の筋トレはNG

筋肉が増えるためには「破壊再生破壊再生」を繰り返しにより成長します。

毎日の筋トレは「破壊→破壊→破壊→破壊」となり、増えるどころか弱ってしまうのです。

毎日やりたい場合は必ず筋トレの部位を変えて行いましょう!

筋トレのモチベーションが上がらない時の対処法

誰でも気分が乗らない時はある

週2~3回と言っても人間ですから、気分の乗らない時期はあるものです。

そんな時の解決方法を3つ紹介します!

  • あえて筋トレはやらない
  • リズムに合わせた運動をやってみる
  • とりあえず着替えてみる

あえて筋トレはやらない

最も良いのは「筋トレをやらない」という選択です。

理由としてはケガの危険があるから。

どんな筋トレでもカラダに負荷を与えているので、気が抜けていると危険です。

しっかり休んだり、気分をリフレッシュしたりして明日に備えましょう!

リズムに合わせた運動をやる

気分が乗らない時は誰かにあげてもらうのが簡単です。

一人でやる筋トレは単調になりがち。

動画系フィットネスで有名なLEAN BODY

このようにハイテンションな動画を利用することで、やる気がない時でも楽しくトレーニングをすることができます。

詳しい記事は“LEAN BODYレビュー【現役理学療法士が語る5つのメリット】”を参考にしてください。

とりあえず着替える

格好から入るのも1つの手です。

お気に入りのウェアやシューズを履いたら走りたくなるかもしれません。

着替えてみた結果「やっぱりやりたくないな〜」と思えば、その日は休むべきです。

まー
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筋トレは苦しむものではなく、楽しむもの!

筋トレを続けるための3つのコツ

なんだかんだ言いましたが、やはり筋トレを続けるのは難しいことです。

最後に効率よく筋トレを続けるための以下の3つのコツを教えます。

  • ながら運動
  • 「生活=筋トレ」にする
  • オンラインフィットネス

ながら運動

ながら運動とは何か他のことをしながら運動をするということ。

筋トレのための時間をつくらずに済みます。

例えば、

  • 歯磨きしながらスクワット
  • テレビを見ながらダンベル運動
  • シャンプーしながら腹筋キープ

と、こんな感じ。

ポイントとしては毎日欠かさずやっている動きにプラスするということ。

ながら運動をするために作業を増やせるのだったら、普通に筋トレしましょう。

「生活=筋トレ」にする

ながら運動と似ていますが、生活そのものを筋トレにしてしまおうという提案です。

例えば、

  • 目的地の一駅前で下車
  • 駐車場は遠いところへ駐車
  • 高い場所に物を置く
  • 2階に行く用事を作る

こんな感じ。

いつもの生活を少し不便にすることで歩いたり、階段を登ったりとカラダに負荷をかけることができます。

経験上、家の中は段差がいっぱい、洗濯物は2階、買い物は基本歩きという家で生活している高齢者は元気なことが多いです。

まー
まー

バリアフリー化も悪くは無いですが、楽を追求しすぎると筋力低下が進み、将来確実に困ります。

オンラインフィットネスという選択

筋トレの継続にはプロの力を借りるのが一番。

というのも知識や技術がなければ自分自身では限界があるからです。

そういうのって高いんじゃないの?

いいえ。それは昔の話。

最近のオンラインフィットネスは競争が激しく、価格質も上がっています。

しかも無料体験ができるものがほとんどで気軽に体験できます。

筋トレの負荷設定や部位別の指導はもちろん、中には食事指導までもお任せできます。

必要なものは基本的にネット環境とPCやスマホだけなので、移動の手間もありません。

詳しくはオンラインフィットネスおすすめ3種【現役理学療法士が辛口厳選】を参考にしてください。

まとめ

筋トレは毎日少しずつで全く問題はありません。

しかし、継続の難しさが大きな問題となります。

時間の無い現代人ですが、多くの人が運動不足になっているのも事実。

寿命の延長や在宅ワークが進む現代において、筋トレの必要性は増すことでしょう。

この記事を最後まで読んでくれた皆さんには、ぜひ筋トレのある人生を送って欲しいですね。

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