METs=Metabolic equivalentsの略。
運動の強さを表す単位として使われています。
METsを使うと、日頃の生活や仕事、トレーニングなどの強度を数値化することができます。
このMETsを使って、紹介する計算式を使うと消費カロリーを出すこともできます。
ダイエットの目安として利用してみてはいかがでしょうか?
減量するには足し算・引き算が必要
ダイエットをしたい!と思って闇雲に運動するのは賢くありません。
もちろん運動をたくさん続ければ、痩せることは間違い無いでしょう。しかし、過度な運動はモチベーションを下げ、持続しません。リバウンドの原因となります。
減量するには、もちろん
摂取エネルギー< 消費エネルギー
となる必要があります。

摂取カロリーについては、“食品表示法”が平成27年(2015年)から施行され、誰でも食品の成分表示を確認することができるようになりました。
しかし、消費カロリーを把握するのは難しいのが現状です。
摂取カロリーと消費カロリーを把握できれば、最低限の運動で減量できるので継続もしやすくなります。
増量(筋力を増やしたい)場合は?
筋肉を増やしたい場合も、運動強度と栄養のバランスは必要です。
摂取エネルギー >消費エネルギー
となる必要があります。
ヒトは生きているだけでエネルギーを使います。心臓や脳は常に働いていますからね。
これを基礎エネルギー消費量(BEE)といい、Harris-Benedictの式で算出されます。
- 男性:66.47 + 13.75 ×【体重(kg)】 + 5.0×【身長(cm)】 – 6.76×【年齢(歳)】
- 女性:655.1 + 9.56 体重(kg) + 1.85×【身長(cm)】 – 4.68×【年齢(歳)】
なかなかややこしいです。
まーさんを例にすると、
66.47 + (13.75×65kg) + (5.0×176cm) – (6.76×30歳)=1637.42 [kcal]となります。
つまり、まーさんは一日中何もしなくても1637kcal消費するので、生きてくために最低限1637kcalは摂取しないといけません。
この基礎エネルギーに日常生活動作やトレーンングの消費カロリーが上乗せされます。上乗せ分をMETsを用いて算出することで、増量計画は捗ることでしょう。
METsの数値表は多岐にわたる
国立健康・栄養研究所では改訂版:身体活動のメッツ(METs)表を出しています。現在(2020年8月16日)も国立健康・栄養研究所ホームページにリンクがあります。
このMETs表には生活内の掃除や子どもの世話、Wii fitでのエクササイズやヨガ、職業としてのパン作りや釣りなどなど多岐にわたります。
歩行やジョギングについても、歩行速度によって細かく分類されています。
METsの基準は何もしていない状態を1.0METsとしています。
一例を紹介します。単位は[METs]
- デスクワーク:1.3
- 座っての食事や会話:1.5
- 立ったままでの会話:1.8
- ヨガ:2.5
- 普通に歩く(時速4.0km):3.0
- 軽い筋トレ(自重):3.5
- 階段昇り:4.0、階段下り:3.5
- 芝刈り:5.5
- バスケットの試合:8.0
- なわとび:12.3
イメージとしては楽な運動は3METs以内くらいでしょう。
3〜6METs程度の強度になると、ややきつい労力を必要とします。
6METs以上となるとかなりきついう運動と言えるでしょう。
どのくらいカロリー消費すればいいのか?
厚生労働省によると、メタボリックシンドローム予防の指針を出しています。
<18~64 歳の身体活動(生活活動・運動)の基準>
厚生労働省 健康づくりのための身体活動基準2013 より抜粋
強度が 3 METs以上の身体活動を 23 METs・時/週 を行う。具体的には、歩行又はそれと同等以上の強度の身体活動を毎日 60 分行う。
一般的な歩行(時速4.0km)は、3.0METsです。これを散歩として毎日60分行うと、
3.0METs × 60分 × 7日間 =21[METs・時/週]なのでもう少し足りません。
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消費カロリーの計算は以下の通り。
1.05 × 体重(kg) × METs × 時間 = 消費カロリー[kcal]
例えば、まーさんがバスケットの試合を2時間すると、

1.05 × 65kg × 8.0METs × 2時間 = 1092[kcal]
先ほどの基礎エネルギー消費と合わせると、1637+1092=2729[kcal]
バスケットの試合がある日は2729kcalを摂取しないとエネルギー不足になってしまいます。
まとめ
この記事と計算式のまとめ
- 運動強度の数値化する単位はMETs
- 摂取カロリーと消費カロリーのバランスが大事
- 消費カロリーは運動だけではなく、基礎消費も含まれる
- 目標は1週間で23[METs・時]の活動をする

頭も使いながら、賢く筋トレやダイエットに取り組んでいきましょう!!
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